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小川郁子 ガラス工芸(江戸切子) 

[人は日々]

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略歴

1973年  東京都新宿区に生まれ、江東区にて育つ
1996年  上智大学文学部心理学科卒業、江戸切子作家小林英夫に弟子入りする
2008年  日本伝統工芸展初入選/2010年日本伝統工芸展 日本工芸会奨励賞受賞
2011年  日本伝統工芸展入選 日本工芸会正会員認定/2017年神奈川県美術展 審査員
2019,20年  日本伝統工芸展出品作品宮内庁買上

 


[論評]冊子「人は日々」No.05より)

 形は楕円形で、私の中ではまたしても〈藍色被船形鉢〉に繋がっていくものが感じられました。しかし全体としての情緒にはふっくらとしたやさしさがあって、人の心を包み込むような包容感があります。そして黄色がかった緑色の被せガラスがさわやかでした。
現代では一〇年という徒弟期間はとても長く感じられます。しかし小川さんはプロのものづくりに要請される土性骨を師匠の下でしっかりと固め、感性をじっくりと育てていったのだと思います。それが独立後の創作活動においてアートを育てていく力やエネルギーになっていったわけです。